Jazzはいいな!

昨日ですが、大阪は難波のSt.Jamesというところでジャズのライブステージを見て来ました。

友人がサックスの鈴木央紹さんのファンで一緒に行こうねーと言っていたにもかかわらず、彼女が行けなくなってしまい仕方なく一人で。

一人なんでカウンターに座らしてもらおうと思ったら、一番前か一番後ろかと訊かれ、じゃ前かなと言うと、ほんとにすごい前だった。なんとグランドピアノの右側のへこんだ所にぴったりと沿うように作られたカウンター席へ。
かぶりつきもかぶりつきで唖然としていましたが、こんな経験あまり出来ないかもと、ちょっと楽しくなって来てわくわくしながら待っていると、いよいよといった感じで皆さん登場。

私はジャズは好きなだけで知識がちっとも付いて行ってないんですが、実はその日のピアノさんの、田中武久さんがどうもすごい人だったらしく、しかもピアノの真横だったので全身にくらってしまいました。

全曲スタンダードだった(と思う)のですが、ピアノはタッチもすばらしいですが、何と言っても絶妙なリズム感。ドラムともベースとも違うリズムを刻んでいて、それがまたすごいツボにはまってすばらしい。なんというか、いろんなリズムがまとまって四次元の流れのようになっていて、全身の細胞を別々に通って行くみたいな感じ。ピアノのソロのときはほんとにすごかった。

そしてもちろんサックス。緩急自由自在に、最初はそっと始まってどんどん早くなって激しくなって行き、これでもかこれでもかという具合にどんどん展開していくのです。まだ?まだ?というぐらい終わりのないアドリブ。もちろんバックには絶妙なピアノ。

そして、スローバラードのサックスソロの美しい事。やさしくふうわりと降りて来たり、ふと駆け抜けて行ったと思うと、戻って来て声の限りに叫ぶみたいな。涙出そうでした。

ドラムの、大坂昌彦さんもすごかった。これは説明仕方が判らないのでほんとにすごいとしか言えません。一つの曲の中でアドリブに合わせて微妙にちょっとずつ変わっていくので、どんなにアドリブが長くても(実際むちゃくちゃ長かった気がする)のにちっとも飽きさせないのはわかった。

ソロのところも、今どういう拍子でたたいてるんだか素人にはまったくわかりましぇん、みたいな変拍子ポリリズムばっかりでなく普通のリズムも結構多くて、でもすごいテクニックだ!という感じ。でもいたずらだとか仕掛けもいっぱいで、ソロをやってるうちにうずうずして来ていつまでも終わらなかったり、遊び心満タンの人でした。

遊びといえば、ピアノさんが途中ベースソロの時にちょっとアコースティックにドラムを叩きはじめたのに合わせて、右手でコードを引きながら左手でピアノの線をかき鳴らしてギターみたいな音を出していてびっくり。さしずめピアノギター?すんごーい。あんなん初めて見た。

そして、あの中では一番目立たないベースさんでしたが、もちろんあの音があるからみんながどんどん飛んでいくのに一番下で引っ張っていてくれるんで、私はいろんな音を聴きながらいつも胸の下の方でベースの音を意識してました。

そしてこのベースさんがソロではほんとに心から弦で歌ってる感じ。あんな風に優しく歌うベースさんはあんまり知らんかも。

でも何が良かったって、ほんとに四人が四人とものりのりで、心から楽しそうに演奏している感じがもう最高に良かった。あんなに熱いステージは初めてだった気がするけど、近かったからなんでしょうか?

私はもうとにかく、最初っから最後までイスの上で座ってはいたけど踊りっ放しみたいな状態で、いわゆるジャズクラブだったので、ひざに手を置いて聴いてるみたいなお客さんが多い中でかなり浮いてたんやろなー。もう顔もにこにこで、思わず手で笑う口を隠してました。

なんたって、ピアノの田中さんとはほとんど差し向いみたいな感じで何回も目が合ってたしなぁ。ニコニコしてたの丸見えだったな、きっと。ちょっと恥ずかしい。それに客があんなに近いと演奏しにくかったのではないでしょうか。私だったらいやだなぁ(笑)さすがプロ。

あまりにも楽しかったので、どさくさにまぎれて、終わってからピアノさんとサックスさんに握手までしてもらって帰って来ました。

ああ、ほんとに楽しかった!また見に行こう。今度は鈴木さんが日野皓正さんとやるらしい。チャージが高くて怖いが、見に行くぞー。

おう!