My Blueberry Nights

これ密かにウォン・カーウァイの映画やってんね。
ほとんど名前が前に出てきてないけど、やっぱりハリウッド映画として売りたいからなのか。

でも、色んな登場人物がナレーション的に自分の気持ちを語ったり、無音のコマ落しの画面が何度も何度もやってきたり、鮮やかなちょっと不思議な色遣いがあったりと、ウォン・カーウァイのテイスト満載。

彼の映画では、どんな時代の物でも結局届かない想いの切なさを何度も何度も表現してる。(ちょびっとは届いたりする)どの映画でも。そこが切なくていいなぁと思うんだけど、この映画で初めて彼の映画に触れた人はどんな風に感じるんだろう。

ウォン・カーウァイの映画は、独特の色遣いで色のトーンがあざやかで結構統一されてる気がする。今までは結構アースカラーの赤いめとか、オレンジっぽいとかっていうイメージがあったけど、今回はブルーベリーという事もあってか、紫とか青が多用されていてそこもすごく幻想的。

最後は胸がきゅんてなります。

今回、舞台がNYだったという事もあって、NYに住んでいた頃に会った映画監督志望でウォン・カーウァイが大好きだった人の事を思い出して、違う意味でもすごく切なく懐かしい思いを噛みしめたのでした。私的には二度おいしかったので、これもラッキー。