不快な感情

切り抜きなんかを整理していると、大学時代なんかに集めたきれいなイメージやちらしの次に多いのは、占い系や心理テスト系。

その中にエニアグラムというのがあった。これは中近東とかのスーフィーという思想がおおもとの基本らしくて、とりあえず9のタイプに分ける事がポイントで、西洋占星術サビアンなんかでも惑星を当てはめたりしてリーディングに使っているみたい。

その中の私があてはまる項目の中に、不快な感情を避けたがるので、他人の心の痛みや苦しみを感じようとせず、自分自身の苦しみにも目を向けないため、対人関係は表面的なものになりがち、とあった。

痛い。

前に何かのチェックで、心に思いつく感情を表す形容詞を一分以内に書き出せというのがあって、そのときも人と比べて極端にしんどい表現が少なかったなぁ。

確かに、嫌なこと辛いこと悲しいこと恥ずかしかったことなんかは異様にすぐに忘れる。怖いぐらい。(そして前に読んだときは上の文に反応しなかったのも不思議。直面する勇気がなかったのかもねー)

うーん、と思って私でも思い出せるような辛くて悲しい記憶を思い返したりしてたので、その日はきっと周りから見てもとっても陰気に過ごした。ちょっと迷惑。やっぱり思い出したくないだけあって、思い出すとずっと引きずる。

で、その日持ってたプレイヤーの中にビリーホリデーが入ってて、それを聞きながら通勤だとか移動をしてたんだけど、悲しい記憶を噛み締めてからもう一度聞くと、彼女の歌がぐぐっと迫ってきてびっくりした。

以前は、なんだか声のしゃがれたおばちゃんぐらいにしか思ってなくって(ほんますいません)、なんでいいのかいまいち判らず、最近になってやっといいかなーと思い出してたんだけど、この日彼女の歌は全部悲しみがベースになってるのかもと思った。「奇妙な果実」という有名な歌はもちろん人種差別を歌ってるので辛いだろうけど、それ以外の恋の歌や楽しい歌にもなんだか悲しみの陰みたいなのがいっぱい入ってる。

やっぱり、自分の引き出しが増えてはじめて相手のことも理解出来るのだなぁ。そして引き出しがないうちは、判ってるつもりでも本当に相手が判っているようにあるいは思っているように理解している訳ではないんだなぁ、と心から思うのでした。

子供の頃は知識が全てだと思っていたけど、それだけでは全然足りない。ほんとに