いきなり九州ひとり旅ーーーその4

高千穂の宿。ヤバかった。駅から歩いて三分。民宿だし少々の事は耐えましょう。とは思ってたんだけど・・・。ご飯のあまりのまずさに倒れそう。これは、あかんやろみたいな刺身とか、いやいや。何も考えずに来たんだから仕方がない。とりあえず、とっとと寝て翌日に備えることに。

ほんとは二泊しようかと思ったんだけど、つなぎの電車の便があまりに悪いのと、すごい宿のせいでその日の夕方にバスで熊本に行くことにして、まずは朝のうちに高千穂神社高千穂峡を巡る。

高千穂峡

確かにえぐられた岩の模様がすごい。有名な滝もきれい。清々しい。気持ちのいいハイキングコース。

その後、電動自転車で天の岩戸へ

天岩戸(あまのいわと)神社は、岩自体(というか山にある裂け目)をご神体として祀っていて、神官の方の誘導でお社の奥に誘導していただいて、川の向こうにある岩にお参りできる。外側のお社にいるときは何でもなかったのに、奥に入って岩を目の当たりにすると、なんだか腹の辺りがずーんと重くなって、なんだかすごいパワーを感じたような気がしました。

大体が、その神社自体がすごく気持ちのいいところで、お社に入ったり何か扉を開けたりする度に桧のいい匂いがふんわりと広がり、神官の方もなんだか上品な感じで、何も言わずに案内してくれて、控えめに寄付をお願いされて、ほんのちょっとしか渡せなかったのに、お神酒までいただきました。

近くで売ってた岩戸まんじゅう(かなんかそんな名前)も冷えてて外側バリパリで失敗か?と思ったら中のあんこがすごくおいしい!手作りの味。

さらにその奥の方には、天照大神がこもった時に神様が集まって相談したという岩戸があって、まあただの広場やろうと思った私が間違いでした。川を上っていくといきなり出現する天安河原は、上に大きな岩のはり出したすごく広いスペースで、昼間なのに奥の方は真っ暗でまるで別世界。異様な雰囲気を盛り上げたもう一つの理由が、石を積んで願を掛けると願いが叶うとのことで、その広くて暗くて湿った場所いっぱいに賽の河原みたいにいくつも小さい石の塔が並べられていた事。

一瞬ぞくぞくっとした。

あそこあたりはすごいところかもしれません。また行ってみたい。

と、しばらくそこでぶらぶらしてるうちに時間が迫り自転車で戻っていると、いきなり土砂降りに遭い傘なんか意味がないぐらいにほぼ全身ずぶ濡れで、駅へ。

自転車を返し、大雨の中またころころとトランクを引いてバスターミナルへと向かい、なんとか熊本へ出発するのでした。