恋月姫

月の神殿―恋月姫人形写真集
本屋さんで目が合ってしまい、急いでいたのに思わず手に取った。リアルな人形って実はわりと好きで、そういう現実と非現実の間みたいなところがなんだか気になるんだけど、これに関しては何だこれは!って感じ。写真を見てるだけでも人形たちはなんだか息をしているように見えて、でそんな人形が遠くを見たり目蓋を伏せたりして横たわってるのを見ると、なんだか見てはいけないものを見てしまったような気がして、心底どきどきした。

さんざん迷った挙げ句、結局隣にあった夜想の人形特集を買っちまいましたが。
yaso―特集+ドール

こっちはグロい。堀佳子さんとかすごい好きな人の作品とかいろいろ載ってたけど、他にやなぎみわのおばあちゃんの特殊メイクした人と少女の写ってるポートレイトとか、なんと森村泰昌がマドンナ(美輪さん?)みたいなキンキンの頭に網タイツのみの素っ裸で、大事なところは手で隠しつつ椅子に座って開脚!みたいなのまで網羅してた。シュワンクマイエルにも触れてた。さすが夜想

その、少しだけ、あるいは強烈なグロテスクさみたいなのが、なんでこんなに引っかかるんだろう。目を伏せたいけど見たい。見たいけど見たくない。見たくないと思うものを見てしまった時次に来るのは何だろう?後悔か好奇心か慣れか。そういう場合何かはなくなってしまうのかな。純粋さとかそういうのじゃなくて。